夫が不倫して離婚するリアルな話。軽いタッチの絵だが、リアルなシーンがよく想像がついた。
長年連れ添った妻を捨てて、20の若い女を選ぶ夫はひどい男だ。特に妻が子供が欲しいのにそれを拒んでいて、そして長年連れ添った後に捨てるというのは妻の人生をかき乱したという点で許しがたい。ただ、この男が、実は妻の嫌だったところを我慢していた、というのも共感はした。例えば、”寝てるときにいびきうるさいと呪文のように文句を言う“等。似たような話は家でもある。細かいことだがこういう我慢を続けていると愛情がなくなっていくのかもしれない。そういう状況で、うるさいことを言わない若い女に走る夫の気持ちもわからないではない。ただ、一緒に暮らし始めれば結局同じようなことになるのだとは思うが。こんな男を選んだ著者にも問題はある気がするが、複数の女性から選ばれるこの夫はそれなりに魅力のある人なのだろう。イケメンであるとか。
著者は不倫されて離婚したことで死を考える。離婚がこんなに人を苦しめるのだというのがリアルに伝わってきた本だった。