記憶の索引2

東京の普通の会社員の日記。本や映画の感想、自然観察、日々の思い、など。 興味は科学、数学、脳と心、精神世界、植物、育児、教育、ビジネス、小説、などなど。

人格障害かもしれない~どうして普通にできないんだろう

著者は精神科医尾崎豊が境界性パーソナリティー障害だという情報がネットでよくあり、その流れで本書が出てきた。こうした精神科の専門の方から見れば、尾崎豊は間違いなく境界性パーソナリティー障害らしい。境界性パーソナリティー障害には光と闇の面があり、光としてはこれらの方は時にすごい創造性や魅力を発揮することがある、とのことで、その光の例として、尾崎豊太宰治三島由紀夫、があげらえている。私も尾崎豊太宰治は似ていると思っていた。
私は尾崎豊をリアルタイムで見てきた世代で、ファンだった。独特の歌がすごくこころに響いた。なので雑誌などに載っている情報もリアルタイムで見てきたが、この人はこんなに芸術的才能やルックス、頭脳、身体能力、経済力にも恵まれているのになぜこんなに辛そうなのだろう、という疑問はあった。歌詞でも、”街が悲しい"、”平和の中で怯えている"といった言葉が頻出している。よく死ぬことを考えていたらしい。ものすごく辛そうに戦っているようだが、こんなに恵まれている人が平和な日本で何と戦っているのか。少年時代はそれが学校や親だったりしたのだろうが、卒業したら何と戦うのか...。こうした不満の原因が境界性パーソナリティー障害だという説明は非常に納得する。境界性パーソナリティー障害の方はいつも憂鬱な気分でいるらしい。尾崎豊の場合は子供の頃の母親との関係でこうなったのではないか、との著者の見解。本書は尾崎豊を見るうえで新たな視点だった。
 
 
 
 
 
 

「最強!」のニーチェ入門 幸福になる哲学

哲学の解説がとてもわかりやすい飲茶さん。本書も難解といわれるニーチェの哲学がとてもわかりやすく解説されていた。今まで読んだニーチェ本で一番わかりやすかった気がする。さすが飲茶さん。
先生と女の子の対話形式で進むが、先生が説明に苦慮していたのが”永劫回帰”。深遠なキーワードが魅力的なニーチェの哲学で有名な1つだが、ニーチェ量子論を想定していない単純な古典物理的な発想に基づいた着想で実はそんなに深遠なものではなかったのか、という気もしてきた。

ただあまりに明快に解説されるとありがたみを感じられないのもあるだろう。思えば思春期の中学生くらいの頃、なぜか古本屋でツァラトゥストラかく語り、を見つけて購入し、さっぱりわからなかったものの深みを感じて何度も読み返していたことを思い出した。もちろんすーっとわかるのが一番よいが、わからないものと格闘した時間は無駄ではないと思う。

 
 

生と覚醒のコメンタリー 1 新装版: クリシュナムルティの手帖

生と覚醒のコメンタリー 1 新装版: クリシュナムルティの手帖

 

大学生の頃から読み始めたクリシュナムルティ。強烈なインパクトを受けて読みふけっていたものの、よくわからず困っていた。平易な言葉で語られており言っていることは確かにそうだろうと思うが最後まで読んで何かがわかったかというと結局なんだかよくわかっていない。それでも時々読みたくなり読み返している。結局何でよくわからないかというと、クリシュナムルティはわかろうとするもの、自我、理性、精神、言葉、といったものを否定しているからだろう。だからわかる、ということがないのだろう。わかろうとする機能自体を否定している。彼は人間は”精神という監獄”にとらわれていており、そこからの解放が必要であることを訴える。ではどうしたらよいのか。そのどうしたら、とということ自体が精神の働きだから難しい。というか、何かをしよう、ということ自体が精神の働きであり、そういう領域にとらわれている限りは解放はない、ということを言っているのだろう。といったようなことが少し理解できてきた気がする。

代数解析学の基礎

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学生の頃大学の図書館で見て、恐ろしく難しく何一つわからなかった(宇宙語のようだった)ことが印象に残っている本。普通の本屋や図書館で見かける本ではないが、先日角川ミュージアムに行くとそこの図書館にあり手に取った。ここの図書館は普段なかなか目にしない数学書など珍しい本があり良い。

大学のときはさっぱりわからなかったが、その後ネットでの代数解析学の解説を読んだり、コホモロジー代数幾何を少々勉強したことにより、細かい点はわからないが何がやりたいかはなんとなくわかる気がする。つくづく大学レベルの数学を勉強をするにはいきなり専門書に取り組むよりも概論レベルの解説を読んでその理論を打ち出した問題意識を理解したうえで読むことが重要だと改めて思った。

神は詳細に宿る

"同じにするという能力を、人間は能力としてどこかで手に入れたそう考えてみると、人間の特徴は全部説明できるという気がしてきたのです"

amzn.to

養老先生が随所に書いた文章を集めた本ということ。どこかで見たような内容が多いが、養老先生が良く語っている、”言葉”、”同一性"、"情報"が"脳から考える人の起源と進化"という章にまとまっていて良かった。いろんな本でこの説明を読んだがクリシュナムルティやアドヴァイタのグルなど宗教的な覚者たちが語っていることとシンクロしている気がしてすごく本質をついていると思う。人間はことばを手にして同じにするという能力を手に入れた一方その監獄に閉じ込められているということか。

確かに言葉で考えると、”人は生まれて、何かを得たとしても死んだらなくなる””未来は太陽は地球の軌道まで膨張するし、ビッククランチもあり地球、宇宙も有限であるこの世界に何の意味があるのか”とか、むなしい思いにとらわれることがある。このときに自分は言葉の世界にとらわれていることに気が付くべきだろう。その世界の中では解が無くても、それは人間の脳、意識の一領域であって、そこから出ることは可能である。 

すでに目覚めている

スクリーンに映される映画という比喩が役に立ちます。映画が内容で、スクリーンが気づきです。このふたつはひとつのものです。スクリーンは三次元のスクリーンで、映画がそのなかに映っています。すべては三次元スクリーンという背景に映っています。

 

アドヴァイタのグルとしてトニー・パーソンズと並び有名だったらしいネイサン・ギル。本書も上記引用のように非常に具体的にわかりやすい説明で良い。2014年に自ら命を絶ったとのことで非常に残念。また生の声を聴きたいと思ったがYouTubeにあまり多くの動画が残っていないようで残念(短い動画がいくつかある)。

 

 

本気でFIREをめざす人のための資産形成入門 30歳でセミリタイアした私の高配当・増配株投資法

FIREを達成した元三菱サラリーマンの投資本。給料の8割を高配当株の投資に回すという投資スタイル。金融資産7000万を築き30歳でFIRE達成とのこと。高配当株への投資を積み上げていくことで、今日より明日、明日より明後日が良くなるという確信・自信が生活に彩を与えるというあたり、とても共感した。私はFIREをしたいわけではないが、資産を築いて経済的な安心感や自由を得たいという思いは強くある。

投資には様々なスタイルがあり興味深い。この方は給与の8割を高配当株への投資に割り当てるスタイルだが、少ない資金で集中投資してキャピタルゲインで億の資産を築く人もいる。どういう投資方針が良いのか迷うところだが、試行錯誤して自分に合ったスタイルを見つけていくのが良いのだろう。