記憶の索引2

東京の普通の会社員の日記。本や映画の感想、自然観察、日々の思い、など。 興味は科学、数学、脳と心、精神世界、植物、育児、教育、ビジネス、小説、などなど。

偏差値30からの中学受験合格記―泣いて、落ち込んで、最後に笑った母と子の500日

おもしろく参考になる点が多々ある本だった。中学受験の過酷さがよくわかる本。また、神奈川県の中学受験事情を知らない私には勉強になった。

著者の家庭では、小学校5年の6月ごろから受験を考え始める。しかしこれは遅いらしい。S塾では”何言ってんの”という反応だったとのこと。そのためN研に夏ごろから通い始める。6年ではほぼ毎日塾状態。塾の費用は年間90万程度。それで何とか第一志望の逗子開成に合格。

一流の私立中学に受かるのはこのくらいやらないとだめなんだろう。これは一流私立中学の入試問題を見るとよくわかる。大人でも難しい問題である。一方、都立中高一貫の問題を見るとよくわかるが、日々ロジカルシンキングや報告書作成などで鍛えているビジネスマンなら普通に高得点をとれそうな問題である。うちの場合は都立中高一貫だったので本格的な勉強は6年から、といっても塾も週1.5時間×2回の最低限、家での勉強は1時間程度だった。それでもちゃんと合格した。都立中高一貫の場合は学力を問う問題ではなく思考力や表現力を問う問題なので、もともとしっかりと考えることが出来る子であればこの程度の勉強で受かることはあるのだろう。実際、うちの子も模試の成績はさえなかったし、塾の先生にも勉強不足を指摘されていたが、ただ”できない子じゃないので、受かってもおかしくない”とは言われていてた。逆にそうした基礎ができていない子を塾にいれて合宿などで特訓してもなかなか一定以上には伸びないと思う。実際、"exxは伸びない"という声は周りからも聞いていた。

大事なのは塾に入れて特訓させるのではなく、小さいころからしっかりと子供と向き合い対話したり、一緒に考えたりして地頭を鍛えていくことではないかと思う。

この記事は確かにそうだと思う。

小石川と日比谷、意外な共通点