記憶の索引2

東京の普通の会社員の日記。本や映画の感想、自然観察、日々の思い、など。 興味は科学、数学、脳と心、精神世界、植物、育児、教育、ビジネス、小説、などなど。

「最強!」のニーチェ入門 幸福になる哲学

哲学の解説がとてもわかりやすい飲茶さん。本書も難解といわれるニーチェの哲学がとてもわかりやすく解説されていた。今まで読んだニーチェ本で一番わかりやすかった気がする。さすが飲茶さん。
先生と女の子の対話形式で進むが、先生が説明に苦慮していたのが”永劫回帰”。深遠なキーワードが魅力的なニーチェの哲学で有名な1つだが、ニーチェ量子論を想定していない単純な古典物理的な発想に基づいた着想で実はそんなに深遠なものではなかったのか、という気もしてきた。

ただあまりに明快に解説されるとありがたみを感じられないのもあるだろう。思えば思春期の中学生くらいの頃、なぜか古本屋でツァラトゥストラかく語り、を見つけて購入し、さっぱりわからなかったものの深みを感じて何度も読み返していたことを思い出した。もちろんすーっとわかるのが一番よいが、わからないものと格闘した時間は無駄ではないと思う。