記憶の索引2

東京の普通の会社員の日記。本や映画の感想、自然観察、日々の思い、など。 興味は科学、数学、脳と心、精神世界、植物、育児、教育、ビジネス、小説、などなど。

都立中高一貫校

息子が先日、某都立中高一貫校を受検して合格した。高倍率で非常に不安だったので本当に良かった。息子が小さいころから地頭を鍛えようといろいろと考えてきたつもりなので、それが認められたようで本当にうれしい。

息子は6年生から塾に通わせた。4, 5年生くらいから通っている子が多い中、6年生からというのは遅い方だろう。実際、最初に受けた試験は偏差値40台だった。しかし何とか間に合ったようだ。

息子が通っていた塾は近所の塾だが、都立中高一貫校への合格者は多くない。そこは不安材料だった。都立中合格者過半数を猛烈にアピールしている某e〇〇にしようか、迷った。しかしe〇〇は最低週4、そしてお高いのでやめた。実際いろんな受検ブログを見ていると、合宿やら何やら行っていると、年間150万ちかくかかるらしい。そして合宿に行かないと落ちるといったようなことで猛烈に合宿へ勧誘するらしい。e〇〇はやめたものの、"e〇〇じゃなくて大丈夫なんだろうか?”という不安に悩まされる1年だった。

しかし受検後の情報をもとによくよく調べてみると、e〇〇は決して合格率は高くない。合格者が多いのは、分母となる受検者が圧倒的に多いからのようである。実際e〇〇の某校舎に出ていた情報と息子が通った塾の情報をもとに比べて合格率を概算してみると、息子のいっていた塾の方が合格率が高そうである。息子の通った塾は週2で費用もe〇〇よりかなり安い。コストパフォーマンスを考えるとe〇〇は全くお得ではないようにみえる。なんだかトリッキーだなーと思った。重要なのは合格率であって合格者数ではない。100人いて30人合格する塾と、10人いて4人合格する塾があれば、賢い人は後者を選ぶだろう。こうした塾の比較、絶対数と割合、コストパフォーマンスを受検問題で出したらおもしろうだろうな。適性検査の良いネタだと思う。

e〇〇は好きになれない。都立中高一貫校の受検というのは本来の意味は適性検査であって、試験ではない。ビジネスにすべき領域ではないところをビジネスにしてしまっている気がする。きっとすごくビジネス戦略を練っている会社だという気がする。悪い意味でビジネス戦略の香りがぷんぷんする。e〇〇では合宿に行って朝から晩まで受検対策漬けにするようだが、学校側はそんな生徒を欲しいのだろうか?違うだろう。欲しいのは様々な豊富な体験をしてきたうえで、最後で最低限の受検対策で仕上げて合格するような子供だろう。4年生からe〇〇に通って受検対策してきました、なんて子を学校側が欲しいとは思えない。また、年間150万払える家庭の子でないと中高一貫校に入れないような世界を学校側が望んでいるとは思えない。そして、受検が終わった日、生徒を塾に呼んで必ず答案再現をさせるそうである。よくできた子ならいいが、回答を埋めることができなくて悔しい子にとっては傷口に塩を塗る行為ではないのか。思い出したくもないだろう。e〇〇側は何としてでも受検データを集めたく本部から各塾へ強い指令が出ているのだろうが、これも塾優先でビジネスライクである。おそらく、何人再現答案を集めたかなどがKPIになっていて塾の先生のボーナスに影響するんだろう。うちの子が通っていた塾ではそのようなことは一切言われなかった。ある意味ゆるくてとても良かった。そして何よりも、受検当日会場に白いパーカーを着た集団(先生方)が応援に来る風景、あれがかつて世間を騒がせた某宗教団体を連想させ非常に嫌だ。

なんだかe〇〇の批判になってしまったが、本当に"e〇〇じゃなくて大丈夫だろうか”という不安に強く苛まされていたので、e〇〇に関わらないで合格できたことが本当に嬉しいのである。