記憶の索引2

東京の普通の会社員の日記。本や映画の感想、自然観察、日々の思い、など。 興味は科学、数学、脳と心、精神世界、植物、育児、教育、ビジネス、小説、などなど。

リーマン面の理論

著者は代数幾何を専門とする元東大教授。リーマン面に関して複素解析の基礎的なところからヤコビ多様体、アーベル多様体といった高度な内容まで。途中からついていけなくなりましたが、雰囲気はわかり良かったです。小木曽先生の代数曲線論を参考にしたとのことで似ているところはありますが、本書の方が高度な話題まで扱っています。

リーマン・ロッホの定理も当然ながら出てきますが、本書では楕円型作用素のフレドホルム性を使ってコホモロジーの有限時限性を示すことで証明。ここがリーマン・ロッホの定理で本質的に難しいところなんでしょうね。小木曽先生の本でも証明が長かったところです。