カール教授とゆるビジ子ちゃんのゆるい会話でビジネスモデルを語る本ですが、
ZARA,
フェイスブック、セールスフォース、インドのタタなど新しめの企業が多く取り上げられていて良かったです。
ブルーオーシャン戦略としてどこでも取り上げられている
QBハウスの例などもありますが、スタバや
セブンイレブンの
ドミナント戦略などは知りませんでした。
セブンイレブンとローソンは同じコンビにでも戦略が違うのですね。
ZARAは妻に付き合って時々訪れますが、短期間で新商品を開発して売り切ることで、店に行く度に違う商品になっていることでお客を呼び寄せる戦略をとっているそうです。確かにこれは魅力的な戦略ですね。
読んで感じたのは、今ではビジネスモデルが非常に様々な形態になっているということ。会社の研修で習うような数年前の
マーケティングの本でいっているようなことはあまり使い物にならないだろうな、と感じました。良い商品を開発して売る、というだけでは片手落ちで、そこからいかに継続的に収益を得る斬新な仕組みを考えることが重要ですね。というか、良い商品を開発するというよりは儲けるビジネスモデルを考えることの方が重要になっていることが現在の特徴といえるような気がします。
Appleの
iPodなどその例ですね。製品が
Walkmanなどと比べて斬新だったわけではなく、
iTunesを立て、音楽を
ダウンロード販売するモデルを確立したことが肝な訳ですね。そういえば
マーケティングの開祖、
コトラーさんも最近は
マーケティング3.0といっているそうですね。うちにある分厚い
コトラーの
マーケティング、捨てちゃおうかな(笑)。
本書では、デジタル時代のビジネスモデル3つの戦略として、フリー戦略、プラットフォーム戦略、オープン戦略、が取り上げられています。新興企業が特異としているところですね。こうしたモデルに対応できない従来企業は厳しいと思います。
また、本書で良いのは単なるビジネスモデルの紹介ではなく、新しいビジネスモデルを考えていくための実践編があること。アナロ
ジー思考、マトリクス思考、水平思考、で考えるとよいとのことです。例えば、アナロ
ジー思考は、あるビジネスモデルをほかの業種に適用する考え方。これは自分の業務などで暇なときに考えてみると楽しそうですね。例えば、
ZARAのモデルを自分の仕事にあてはめるとどうなるか、とか、頭の体操になりそうです。