記憶の索引2

東京の普通の会社員の日記。本や映画の感想、自然観察、日々の思い、など。 興味は科学、数学、脳と心、精神世界、植物、育児、教育、ビジネス、小説、などなど。

101個目のレモン

101個目のレモン101個目のレモン
(2001/09)
俵 万智

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俵万智さんの随筆。自身の歌集であるチョコレート革命やチョコレート語訳「みだれ髪」などの解説もありなかなかおもしろかったです。以下、印象に残った点。

・私が本好きになったのは、間違いなく母を見て育ったからだ。とにかく活字中毒と言っていいくらい、常に何かを読んでいた。大人が楽しそうにしていれば、子供は興味を持つ。P.30

確かにそうだと思います。うちの息子は非常に植物に興味を持っていますが、それは私が最近そうだからでしょう。公園を散歩して、”はなみずきが綺麗に咲いてるねー”とかいろいろ会話をしていると興味を持つのでしょう。だから子供に勉強をさせたい親は、ただ子供にやれ、というのではなく、自分もやる、というのが良いのではないでしょうか。

焼肉とグラタンが好きという少女よ私はあなたのお父さんが好き たとえば、事実という意味では、私はこんな少女に出会ったことは、一度もない。P.255

俵さんのこの印象的な不倫の歌ですが、事実はそういうことはないんですね。ただこういう「少女的な存在」に心の中で出会ったそうです。歌の世界は事実と虚構の入り混じった世界なんですね。

ホッチキスは英語ではステイプラーというが、ホッチキスは商標で、発明者であるアメリカ人のホッチキスさんの名前。ホッチキスさんは機関銃の発明者として有名で、マシンガンの弾送り機構にヒントを得て考案した。P.278

なるほど、短歌とは関係ない話題ですが、これはおもしろかったです。確かにホッチキス、機関銃と似ている気がしますね。