記憶の索引2

東京の普通の会社員の日記。本や映画の感想、自然観察、日々の思い、など。 興味は科学、数学、脳と心、精神世界、植物、育児、教育、ビジネス、小説、などなど。

すごい実験 ― 高校生にもわかる素粒子物理の最前線

すごい実験 ― 高校生にもわかる素粒子物理の最前線すごい実験 ― 高校生にもわかる素粒子物理の最前線
(2011/08/11)
多田 将

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なんておもしろい本だろう。KEK助教の方が語る素粒子物理実験。普段から日常的に素粒子をいじっている、素粒子とお友達な人ならではの手に取るような素粒子物理の解説。物理学の入門書としてもとても良いと思います。 ”クォークは思いエネルギーのスープに浮かんでいる”といったイメージを喚起するわかりやすい説明が多数。中性子の重さは940Mev。一方、中性子を構成するアップクォーク1つとダウンクォークを2つ足しても15Mevにしかならない。その差分はエネルギーである。クォークは強い力というバネに引っ張られながらも振動している...おもしろい。陽子や中性子ってほとんどがエネルギーなんですね。こういう話を聞くと、素粒子物理なんてまだないような時代にe=mc^2を導きこうしたエネルギーと質量の等価性を述べたアインシュタインって天才だな、と改めて思います。