記憶の索引2

東京の普通の会社員の日記。本や映画の感想、自然観察、日々の思い、など。 興味は科学、数学、脳と心、精神世界、植物、育児、教育、ビジネス、小説、などなど。

低次元の幾何からポアンカレ予想へ ~世紀の難問が解決されるまで~ (数学への招待)

ポアンカレ予想を中心に低次元トポロジーの世界が豊富な図と共に明快に解説されている素晴らしい本。とはいえ、3次元多様体の世界というものは目で見ることができないため(人間が見えるのは3次元物体の表面)イメージ力が要求され、幾何的センスに乏しい私では十分理解できず。再読しようと思います。

それにしても、この3次元多様体の世界を切り開いてきたサーストンやペレルマンといった人たちは人間離れした天才たちのように思います。局所的に3次元な空間を張り合わせた3次元多様体というのは想像するしかないのですが、進んでいくと反対側から出てくるような空間といった説明などはイメージを喚起させてくれます。3次元トポロジーの世界は敷居高く感じていましたが、興味が湧いてきました。 ところで、P.47に、”連結で向き付け可能な閉曲面は下の図の曲面のいずれかと同相"という説明があり、穴が0~3までの図がありますが、誤解しそうです。当然穴(種数)が4以上の場合もあるはずです。