記憶の索引2

東京の普通の会社員の日記。本や映画の感想、自然観察、日々の思い、など。 興味は科学、数学、脳と心、精神世界、植物、育児、教育、ビジネス、小説、などなど。

ミトコンドリア・イブの贈り物

ミトコンドリア・イブの贈り物 (アインシュタインTV)ミトコンドリア・イブの贈り物 (アインシュタインTV)
フジテレビ

双葉社 1992-04
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たまたま手に入れた本だが、なかなか良い。昔フジテレビでやっていたアインシュタインTVというのを本にしたものらしい。このTV番組は見たことがない。 1992年出版なのでかなり古い本だが、そこで取り上げられているエントロピーと絡めた生命の話、対称性と絡めた物理学の話、性の起源、等とりあげる話題が非常におもしろい。この番組見てみたかったなあ、と思ったらやはりいろいろネットに上がってますね。 アインシュタインTV 全般的におもしろいですが、特に興味深いのは”性の起源と現在”。人間にもある性の仕組みはかなり原始的な生物にまで遡れ、しかも様々なバリエーションがある。社会生物になるとオスの陰は薄くなり、アブラムシになると普段はメスのみで無性生殖を行い、環境が悪化すると初めてオス・メスが生まれ、これらの個体は全く生殖のみのために存在し、口は退化し餌を取らない。まさに歩く生殖細胞そのもの! 性について考えさせられます。確かに、ハチやアリなどの社会生物を見ると、オスはほとんど生殖のためだけに存在しているようで、単なる生殖細胞のようです。人間も基本形はメスだといいますが、やはり生物は基本形がメスで、オスは主に遺伝子シャッフルのために存在する生殖細胞が大きくなったものなのでしょうか...人間社会も、オスはもっと大人しくしていたほうが平和な社会が築けるのかも知れません。私はオスですが...