記憶の索引2

東京の普通の会社員の日記。本や映画の感想、自然観察、日々の思い、など。 興味は科学、数学、脳と心、精神世界、植物、育児、教育、ビジネス、小説、などなど。

苫米地英人、宇宙を語る

苫米地英人、宇宙を語る苫米地英人、宇宙を語る
(2009/12/22)
苫米地 英人

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インパクトのある本でした。 著者の苫米地英人さん、メディアでよくお見かけしますがあまりちゃんと意識したことがありませんでした。計算言語学者認知心理学者、脳科学(または機能脳科学、脳機能科学)者、の方とのこと。上智大学英語学科を出て三菱地所入所後、カーネギーメロン大学で計算言語学関係の博士号を取得後、徳島大学助教授、ジャストシステム基礎研究所所長、などを経て、現在はドクター苫米地ワークス代表、というなかなか不思議な経歴の方。脳科学者というイメージですが、情報科学よりの方なのでしょうね。ただまたまたよくわからないのが、肩書にある天台宗ハワイ別院国際部長、チベット仏教カギュー派傳法(でんぽう)大阿闍梨、とのことで、僧侶でもあるようです。なんだかうさんくさいにおいがプンプンしますが、詳しく知らないのでよくわかりません。ただ、本を注文した後、非常に大量に短いスパンで本を出している方だとわかり、勝間さんのように内容の薄い本を大量生産している方じゃないかと思い後悔しましたが、なかなか面白い本でした。基本的に、仏教の唯識を科学的な言葉で語っている方、という印象です。 内容な非常にインパクトがあり、以下のような主張が繰り広げられます。 ・宇宙は寂しいから存在している。 ・時間は未来から過去へ流れている。 ・脳が無くては宇宙はない。 ・認識する我々の存在がなければ宇宙は存在しないのです。 ・ビッグバンは未来の人間が起こした。 ・時間は我々情報的な存在が未来に生み出したものであり、その未来から時間は過去に流れているのです。 説明が簡潔なのであまり納得感はないし少々うさんくさい気もしますが、直感的には言っていることは正しい気がします。私も良く、我々観測者のいない永劫の宇宙って何の意味があるのか、ということをよく思いますが、そうした感覚への理論的な答えを与えられているような気がします。 宇宙 説明も簡潔なので消化不良ですが、またじっくりと読んでみたいと思わせる本でした。