記憶の索引2

東京の普通の会社員の日記。本や映画の感想、自然観察、日々の思い、など。 興味は科学、数学、脳と心、精神世界、植物、育児、教育、ビジネス、小説、などなど。

脳が冴える15の習慣―記憶・集中・思考力を高める

脳が冴える15の習慣―記憶・集中・思考力を高める (生活人新書)脳が冴える15の習慣―記憶・集中・思考力を高める (生活人新書)
(2006/11)
築山 節

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築山節さんの「脳と気持ちの整理術」がすごくよかったので、こちらも読んでみました。これもとても良かったです。あるある、という箇所が多々あります。

仕事の能率が上がらない人は、生活の中から「試験を受けている状態」をなくしてしまっている場合があります。...律義で努力家の人ほど「一日24時間が仕事の時間」と考えがちですが、それは脳の性質から考えて、決して効率的は働き方ではありません。同じ一生懸命仕事をするのでも、「試験を受けている状態を一日に何回つくるか」という方向で考えを切り替えていかないと、いつまでも脳を上手に使えるようにならないと思います。p.38 この方の大きな問題は、持ち帰り仕事を当たり前にして、時間の制約を外してしまっていることになると考えました。最初から「私生活を削って一日かけてもいい」という発想で仕事をしているので、どこでも基本回転数が上がらない。基本回転数が落ちているときには、注意力が散漫になり、余計なことを考えがちになるもので、時間をかけている割には仕事がはかどらず、休息や気分転換の時間が長くなる。いつの間にか何時間も過ぎている...そういう方が次に陥りがちなのは、長い時間仕事をしていること自体に安心感を求めだすことです。...P.41

これは正に私のケースでした。私も律義な努力家なタイプで、これに当てはまります。仕事をこなす時間を増やすことに一生懸命になる割には、時間があったらあったらであまり集中できずだらだらしてしまう。その割に短納期の仕事はすごい集中力で、短期間で案外こなせたりする。そういう傾向でした。仕事にかける時間を長くすれば仕事が進むという考えは幻想であるのでしょう。  この「試験を受けている状態」というのがうまい表現ですね。試験のときなどに、普段では短時間でなかなか解けないような難しい問題が凄い集中力で解けてしまったりすることはよく経験しました。これはこういうことなのですね。  これを読んでさっそく仕事で取り組んでいるのが、タイマー。タイマーが設定できるフリーソフトをPCに入れて、資料作成の時などの時には30分とか1時間にタイマーをセットして、その間はその資料作成に集中する。タイマーの時間になったらちょっと一息いれる。こんな取り組みで仕事の能率が上がりました。確かに人間が集中できる時間には限界があり、よっぽどの状態でなければ24h集中できるようなものではないのでしょう。メリハリが必要ということですね。  よくよく考えると、こういうのは学校では自然に行っていることですね。50分授業、10分休憩、とか。社会人になったらこういうことは自分でやらないといけないということですね。

使える記憶を増やすには、出力することを意識して情報を得ることが大切。その出力の機会を増やすために報告書やブログを活用しよう。会話する機会が少ない人には、書き写しや音読が有効なトレーニングになる。p.121

これは確かにそうですね。アウトプットがないと記憶に残らない。私もここ数年植物に興味を持ち、植物の名前など妻が感心するほどよく覚えていますが、それはなるべくこのブログに残すようにしているからだと思います。その効果をよく感じます。

人間は毎日意志的に行動する中で、何らかの訓練をし、脳機能を向上させているものです。私は脳の医者なので、まずそれを評価する。この時同時に、自分がどれだけ進んだかを本人にも自覚してもらい、意欲の向上につなげていきます。...こういうことは本来、私がするよりも、ご家族や上司など、周りに人がやってくれるのがいちばんん良いことです。たとえば、いつもと違う料理をつくってくれたとき、誰かが「おいしいね」と言ってくれたら、それだけでも意欲は向上させられます。あるいは部下が自発的に企画書を書いてきたとき、内容に多少問題があっても、その行動を上司が評価してくれたら、部下はもっとやる気になるでしょう。ところが、周りの人が「そんなことはできて当たり前」という感覚になりすぎていると、せっかく意志的な行動をしても誰も評価されない、それでいて、失敗したときだけ文句を言われる、そういう環境にいると、その人は意欲を失っていきます。

これも確かにそうですね。私も会社で様々な上司の下につかえてきましたが、ほめ上手な上司、下手な上司がいました。そしてやはり心地よく、仕事が楽しいのは、ちょっとしたことでほめてくれるほめ上手な上司の下で働いている時でした。私もそんな上司となり、心地より職場を作っていきたいです。そして家庭もそんな雰囲気にあふれたものとしていきたいです。