これはおもしろい本ですね。
著者の木村さんは
広島大学教授、専門は
代数幾何の数学者。連分数は
代数幾何の話題ではありませんが、著者は連分数が大好物とのことです。
私は学生時代、連分数はあまり興味を惹かれませんでした。あの書き方がどうも好きではなくて。
でもおもしろいものですね。連分数を使うと、√2や√3、
黄金比、といったものが非常にシンプルな形式でかける。例えば√2でいえば、通常の表現では1.41421356...で規則性など何も見えませんが、連分数の表現にすると2が無限に続くきれいな形となる。また、√2が
無理数であることも連分数にすれば一目瞭然になる。おもしろいですね。連分数の形式にするとこれらの
無理数が正体を現す、といった感じですね。