記憶の索引2

東京の普通の会社員の日記。本や映画の感想、自然観察、日々の思い、など。 興味は科学、数学、脳と心、精神世界、植物、育児、教育、ビジネス、小説、などなど。

苦悩

今週、ちょっと会社でへこむ出来事があり、それが週末心に引っかかっています。今週、というか、大体毎週へこむようなできごとがあり、週末気に病んでいます。こんな自分が嫌になります。小さいことを気に病むタイプです。 ただ冷静になって自分を観察していると、週末何かしているとき、ふとその嫌なできごとの情景が頭に浮かび、それに対し”何とかしなきゃ”、とか、”いや、そんなに大したことじゃないんじゃないか”、といろいろな声(思考)が自動的に浮かぶことに気が付きました。そしてそんなことを考えるたびにますます嫌な気持ちになっていく。 冷静に考えると、会社での出来事は客観的な事実ですが、この声、や、嫌な気持ちというのは自分の内部から出てくるものです。自分で制御できないのですが、どんどん湧き出てくる。特にこの嫌な気持ちというのが非常に嫌で、そこから逃げ出してしまいたい。しかしながら、この嫌な気持ちというのは自分の内部から出てきたものです。ある意味、危機に対して何か対策を打て、という信号、我々が進化で獲得した能力、なのでしょう。ただ客観的な事実に淡々と対処することができれば人生はシンプルになるのでしょう。 こんな時思い出すのはクリシュナムルティの言葉。First and Last Freedomより。P.44

When you see the whole process, the cunning, extraordinary inventions, the intelligence of the self, how it covers itself up through identification, through virtue, through experience, through belief,through knowledge; when you see that the mind is moving in a circle, in a cage of its own making,what happens? When you are aware of it, fully cognizant of it, then are you not extraordinarily quiet - not through compulsion, not through any reward, not through any fear? When you recognize that every movement of the mind is merely a form of strengthening the self when you observe it, see it, when you are completely aware of it in action, when you come to that point - not ideologically, verbally, not through projected experiencing, but when you are actually in that state - then you will see that the mind, being utterly still, has no power of creating.

あなたがマインドは円の中で動いていること、そして自我の内部での動きは単に自我を強化するにすぎない、ということに気が付くとき、あなたのマインドはとても静かになっているのではないか。といったようなことかと思います。 そう、自分が嫌で逃げ出したいものはこの苦悩の感情、そしてそれは自分が作り出したもの。そう、自分は自分の円の中で動いているに過ぎない。そしてそこから逃げ出したいというのも円の中での動きでしかない。そのからくりに気が付いた時だけマインドは静かになりこの円から抜け出すことができる。といったことでしょう。 最近このクリシュナムルティの、"when you see that the mind is moving in a circle"という言葉が心に引っかかっています。我々が普段苦悩から逃れようとしてやっていることは、ハムスターが回し車を回しているようなものなのかもしれません。一生懸命努力すればするほど回転は速くなっていく。そのばかばかしさに気が付いたときはじめて車の回転が止まるのかもしれません。
First and Last Freedom, TheFirst and Last Freedom, The
(1975/03/26)
Jiddu Krishnamurti

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