読みやすくとても良い本だった。
南部先生というと、天才というイメージだが、怠け癖があって朝家を出て出勤せず映画館で映画を見ていたり、
プリンストン研究所時代は成果が出ずうつうつとしていたり、人間味ある一面がわかってよかった。
南部先生というと、私は
素粒子論の方というイメージだったが、実は東大の学生時代は東大では当時
素粒子の研究室がなく物性物理を学んでおり、当初は
イジングモデルの研究などをしており、これが後の成果にも繋がったというのが意外だった。そして物性理論を
素粒子論に持ち込み成果をあげたとのこと。そして90を過ぎた晩年は
流体力学を研究しているという幅広い分野に興味を持っている方というのが素晴らしい。
また、世界で活躍する日本人物理学者が多数出てきて、改めて物理学における日本人の活躍がわかって誇らしい。